小規模印刷業
従業員:30名
組織:営業担当、制作担当、印刷担当、総務担当
都市郊外にあるカメラメーカー(K社)の正面にあり、地の利が良いため、K社各部署からの印刷物の注文が売上げの半分ほどを占めている。
営業担当者はK社各部署へ営業に回ったり、電話注文で受注している。受注があると、仕様や納期などを製作担当に伝える。印刷物が出来上がると納品している。最近、注文が小口化し反面件数は増加している。売上げは維持しているが、忙しさは以前より増加している。そのせいか、このところ顧客からの苦情が絶えない。
P社経営者から相談を受け、現状を確認したところいくつかの問題が浮かび上がってきた。
一つは、営業担当者は、顧客からの注文を制作担当に渡すに当たって、顧客から預かった原稿に簡単なメモに納期などの必要事項を記入して渡してるが、内容が不十分で制作担当からの問合せが絶えない。また、印刷ができた製品は、営業担当が顧客へ持参し納品しているが、数量が不足している、納期が遅い、など苦情が絶えない。
そのほかにも、営業担当者は、自分の都合で納期を制作に押し付け無理な受注をし制作や印刷工程が混乱したり、用紙在庫が無くなり納期遅れになるなど生産管理上の問題も浮かび上がってきた。
ISO9001への挑戦も検討したが、ISO認証取得は目的ではなく、「うまく使うもの」と考え、ISO9001の規格要求事項の意味するところをよくかみ締め、理解し、とりあえずは今抱えている問題をできるところから改善し、顧客の信頼を得ることが重要との認識で、苦情を減らすことからスタートした。
最初に着手したのは、いわゆる出荷検査である。これまで、完成品置き場に営業担当者が自分の製品があると、そのまま急いで顧客に届けていた。顧客の苦情を分析すると、注文と数量が合わない、納期が遅い、あとで頼んだ変更が反映されていない、などが多いことが分かった。これらの苦情内容を営業担当者が集まって整理した結果を、出荷検査のチェックリストに作り上げた。
面倒でも、顧客に届ける前に、注文内容と出来上がった製品が合っているかを、チェックリストに従い検査してから顧客に届けることにした。その結果、チェックリストで見つかったエラーは修正して納品するようになり、苦情の3分の1ほどは無くなった。そして、次の対策へ!!