学校のビリヤード

　クラスの出来のいいとはいえない香港人留学生と、初めてまともに会話をした。彼もどうやら来年からの大学編入を考えているようだ。

　彼は授業をサボる事が多く、授業に来ても寝ているか、電子辞書についているゲームをしている。

　初めの彼の印象は、電子辞書を頻繁に見て単語をチェックしている真面目な奴だなと思っていたのだが、実際はずっとゲームをしていたのだ。

　一概には言えないだろうが、少なくともうちのクラスに居る香港人留学生は家がお金持ちで、自分の意志ではなく親にオーストラリアに送られてきたような生徒ばかりである。

　もちろんそんな香港人留学生の中でも一人は真面目で、クラスのローカルに負けないほどの優等生も居るのだが。彼の存在はとても刺激的だし、留学生で英語にハンディがありながらもこれだけできるんだなと思わせてくれるようないい存在である。